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≪Chapter 4≫
クラス、車種にかかわらず、多様な場面に対応できるエマージェンシーエアーツール

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図1エマージェンシーツールキット
(図1)

 1992年に運輸技術審議会答申にて定められた、トラック、バスのブレーキ強化の一つとして、スプリングブレーキが3.5トン超のトラック、バス、トレーラーでは1998年に新型車への規制施行、2000年に継続生産車にも施行され、10年が経ちました。

 

 最近ではスプリングブレーキ装着車が多くの大型車は頻繁にみられるようになり、中型車についても普及されてきています。今や大型車の牽引作業を行う場合、シャフトの取り外しと共に必須な作業となってきています。

 

 さらに、いすゞ自動車の大型車ギガに搭載されているAPU(エアープロセシングユニット)付き車両など、エアータンク、配管が複雑化し、経験だけでなく新しい知識が必要となってきています。

 

今回紹介するのは前々回チャプター2で紹介したエマージェンシーツール(図1)をキット化し、スプリングブレーキを安全に早く解除し、一時的に移動させ、2次事故の回避、作業リスクの軽減ができるよう考案したものです。

 

 大型や一部の中型トラックの場合、メインタンク内の空気圧が3,5kg/cm以下になってしまうと、スプリングブレーキが作動し、けん引移動は不可能です。特に例をあげるならば4軸低床シャーシの場合やエアーサスペンション装備車の場合、リリースポルトを使用して解除するのは困難を極め時間がかかる作業となります。

 

 そういう場合に一時的にエアーを供給してやり、スプリングブレーキを解除します。ほとんどの場合、スプリングブレーキのエアー供給源となるプライマリータンクは一番最後にエアーが供給されるパートになり5〜6kg/cm以上の空気圧がエアータンク内にいきわたらないとなりません。

図2エアータンク
図3エアードライヤー
図4スプリングブレーキのリリースバルブ

図2

図3
図4
 近年ではブレーキの配管等に塩化ビニールのホースが使われており、通常のエアーチャック、カプラーを繋げません。そこで、エアータンク(図2)、エアードライヤー(図3)、スプリングブレーキのリリースバルブ(図4)のいずれかからエアーを供給できる、変換ツールを使いコントロールユニットでマルチに対応できるキットを作りました。
 このエマジェンシーエアーツールセットはリリースバルブやAPUユニットにも対応でき、ブレード入りエアーホースをジョイント部に使うことで狭い場所、複雑な配管にも使いやすく、独立した3個のコックを使用してエアーサスペンションのエアー供給や、ボルボ、ベンツトラックのエアーカプラーにも対応できる変換コネクターも付属しています。


※注意 配管を外す場合はタンク内の残圧を十分に注意し行って下さい。またチャックについてはネジの形状、 ピッチに注意し、マニュアルにしたがって知識、資格のある方が作業してください。

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